二人で運転
DCCの楽しみの一つ、同じ線路上で2列車を二人で運転してみます。
写真左はチーフIIセット付属のスロットル(DT300)です。
ツマミが2ヶあり、同時に2列車の運転ができます。
けれどこれを二人で使うわけにはいきません。
もう一つスロットルを買えばいいのですが、DT300は¥17,800
単に運転ができればいいのなら、下位クラスのスロットルでも十分です。
写真右のUT1なら¥9,100です。
でもUT1は通常2桁アドレスしか使えません。
しかし「ディスパッチ」という方法でDT300と連係すれば、UT1でも4桁アドレスが使えます。
ディスパッチ
これはロコ(機関車)のアドレスを引き渡す形で、他のスロットルに運転を引き継ぐ方法です。
まずDT300でSELキーを押し、ツマミで目的のロコのアドレス(4桁)を決め、MODEキーを押します。
これでこのロコを他のスロットルで使っていいよ、ということになります。
そこでUT1側は「LOCO ADDRESS」を99にして、ACQキーを押します。
アドレスが捕まえられたら、STランプが緑点灯します。
ロコとUT1の前後進方向およびスピードが合っていないとダメです。
STに赤がついたら、UT1の方向スイッチを逆にしてみてください。
UT1の4ヶの緑ランプが流れるように点灯したら、点灯する方向にスピードツマミを回してください。
(最初からロコとUT1のスピードを0にしておけば確実です)
これでSTランプが緑点灯すればOK、UT1で運転できます。
ランプが点灯しなければ、最初からやり直します。
UT1はボタンが少なくて、ファンクションスイッチもそのまま押せばいいので、操作が簡単です。
DT300側にはその後もう1台のロコアドレスを指定すれば、これで2列車2人運転ができます。
正面衝突もできる!
(「STOP」キーを1秒以上押すと、急停止します)
スチール
UT1で運転している状態で、DT300にも同一のロコアドレスを指定(SEL)すると、「Steel?=Y」と質問が出ます。
既に使われているアドレスを盗みますか? という意味です。
Yキーを押すと、あれま! UT1とDT300両者で一つのロコを運転できます。
UT1のツマミを回すと、DT300側のスピード表示が変わります。
2台の操作がゴチャマゼになったらどうなるか? やってみてください。
注意
UT1で運転中に、ACQ/DISPキーを押すと、空のアドレスを獲得してしまうのか?、操作不能になります。
この場合は再度アドレスを設定するまで、列車は「暴走」を続けます。
また、UT1にディスパッチしたアドレスは、コマンドステーションの電源を切ると、忘れてしまうようです。
追記
上記で「操作不能」というのは、正しい理解ではありません。
運転中にACQキーを押せば、そのアドレスは解放され、スロットルは制御権を失います。
もう一度押すと、それは99番のアドレスを選択することになります。
UT1で99番のアドレスは、ディスパッチアドレスを選択することです。
ディスパッチアドレスは、一度選択されると線路上のデータから消えますので、2度目には何も選択できません。
つまり、ディスパッチアドレスを解放してしまうと、ロコはどこかのスロットルがアドレスを再選択するまで走り続けることになります。
UT1でコントロールを再開するには、ディスパッチを最初からやり直すしかありません。
ちなみにUT1で選択できるのは98番までのアドレスで、99番そのものは選択できません。
2001/Sep/01 -B